●「おおもり赤レンガ蔵」の全景
 再活用に至る経緯
大森町は、秋田県の南中央部、出羽丘陵の麓に位置する。町は「教育と福祉のまち」を宣言し、特色ある独自の生活文化と地域文化の創造を目指して、官民一体となった様々な取り組みを積極的に行ってきた。その中で、町内で活動する人々から「公共施設は閉館時間が早くて、ゆっくり催しができない」、「若者が自由にコンサート等を開ける場所が欲しい」、「常設展示場が欲しい」という声が寄せられていた。
 折しも、明治18年に建てられた米蔵があり、明治39年に起きた町中心部の大火で外壁が焼けたことから、明治後期にレンガ積みとなった。県内のレンガ造りの建築物として有名な、旧秋田銀行本店(現在の赤レンガ郷土館・国重文)と同時期の建設物で、歴史的価値があり、町のほぼ中心部に位置していることから、町はこの米蔵を、歴史的な建造物として保存、また町中心部の活性化に活用することを検討していた。その後、町民との協議を重ね、蔵の周辺をポケットパークとして、町民の憩いの場を創造し、駐車場を併設、多目的文化ホールとして、蔵を活用する計画とした。また平成17年に入り、国の登録有形文化財に登録されている。


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